今年3月に福岡市で開いた講習会には60人が参加。グループに分かれ、あらかじめ決められた患者のシナリオに沿ってカードを選び、指導計画を議論した。
議論の途中、道口さんら講師が、患者の検査数値が悪化したり、新しい薬が必要になったりする新しい設定を告げる。参加者は慌ててカードを選び直し、指導計画も組み直す。医療現場で患者の病状が変わるのを模擬した訓練法だ。遅野井さんらがこのシステムを患者指導だけでなく、新任医師や看護師のトレーニングにも利用してきた。
協会は28年度、全国14カ所で講習会を開催し、医師や療養指導士ら約千人にシステムを学んでもらう計画。カードをウェブサイトから利用できるシステムの導入も検討している。