
滋慶学園のオープンキャンパスでeスポーツを体験する高校生ら=昨年12月、大阪市【拡大】
コンピューターゲームの技を競う「eスポーツ」の選手を養成する西日本初の専門学校が4月、大阪市で開校する。世界各国で人気が高まっているeスポーツの競技人口は1億2千万人を超えるとされ、五輪種目への採用も検討されているが、日本は実はeスポーツの“後進国”で、育成機関の充実や社会的な基盤整備が期待されている。
開校するのは、専門学校を全国で展開する滋慶学園グループ(大阪市)。西区にある「OCA大阪デザイン&IT専門学校」に、専門学科「eスポーツワールド」を設置する。
賞金年1億円のスター選手も
「プロゲーマー」「クリエーター」「イベントスタッフ」の3専攻があり、米国のプロチームとの対戦や現地企業による特別講義、日本のトップ選手による直接指導なども予定。世界で通用するプロゲーマーや世界大会を運営するスペシャリストなど、eスポーツに関わる幅広い人材育成を目指すという。
eスポーツは、欧米などでは1990年代から盛んになり、コンピューター関連企業などが出資して数百万人規模が参加する世界大会も。賞金だけで年収1億円を超えるスター選手もいるという。
一方、80年代に世界に先駆けて「ファミリーコンピューター」など家庭用ゲーム機が普及した日本では、オンライン対戦のコンピューターゲームの普及が欧米などより遅れており、国内で賞金大会が開催されるようになったのは数年前から。国内ゲーム市場は家庭用とスマートフォンが大半を占め、“ゲーム大国”と言われながらも、コンピューターのオンラインゲームが主流のeスポーツにはなじみが薄い。