「別に25年の節目だから、じゃないんです(笑)。エッセーはいつか書いてみたかったから。仙台ロケの映画は、被災地が故郷の私がやるべきだと思いました」
仙台へ往復する新幹線の車中や「声」の稽古後に、コツコツ、文を書きためた。その初エッセー「丁寧に暮らすために。」が(12月)13日、書店に並んだ。
東北を、覚えていてほしい
アルファベット順に、鈴木の好きなもの、ひと、ことを、字引風に並べてつづった。被災地となった故郷のことは「V」(ボランティア)の項目に。人々の支援に心からの感謝をつづった。「東北の女の典型的な質で、これまで発言するのはおこがましいと遠慮していました。でも私は故郷が好き。復興が進んでいるとはいえない。仕事柄、私を見てくださる方がいることを正しく理解し、発信したいと思うんです」