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愛しのラテンアメリカ(15)ペルー 空中都市造った人々の勤勉さ (1/3ページ)

2014.8.18 10:50

「撮影料を稼ぐため、母親と数時間歩いてクスコにやってきた」と話した少女=ペルー・クスコ(緑川真実さん撮影)

「撮影料を稼ぐため、母親と数時間歩いてクスコにやってきた」と話した少女=ペルー・クスコ(緑川真実さん撮影)【拡大】

  • インカ帝国の首都でもあったクスコの中心、アルマス広場=ペルー・クスコ(緑川真実さん撮影)
  • 観光名所の前で観光客待ちする家族。派手な民族衣装を着て観光客と一緒に写真を撮り、撮影料としてチップを要求する。この女性は農家だが「この方が儲かる」と話していた。1人と写真を撮ろうとすると、娘や息子も急いで入ってきて、各自チップを要求してくる=ペルー・クスコ(緑川真実さん撮影)
  • 石造りの街として知られるクスコ=ペルー・クスコ(緑川真実さん撮影)
  • マチュピチュ村の土産物屋の店員。お客が通っても退屈そうな顔はそのままだった=ペルー(緑川真実さん撮影)
  • ペルー・クスコ、マチュピチュ村

 世界遺産マチュピチュ観光の朝は早い。起点にした街、クスコの出発は午前2時。マチュピチュ行き列車が発車するオリャンタイタンボ駅に向かうバス乗り場までタクシーを拾うため、小雨が降りしきる中、宿を出発した。時折強盗被害もあるという、薄暗い石造りの小道を早足で進む。タクシーが停車する広場に着くと、まだバーやクラブはにぎわい、酔った千鳥足の若い観光客がたむろしていた。

 その中に、雨にぬれないよう透明のビニールをかぶせた籠を抱え、ショールをかぶった先住民の老女が軒下に座っていた。たばこやチョコレート、ガムなどを観光客相手に販売していたのだ。

 「バス乗り場」とは名ばかりの広い駐車場に到着すると、深夜にもかかわらず、10代に見える少年も含め運転手や車掌など、オレンジ色の電球に照らされて働く男たちの熱気が漂っていた。

 インカ帝国の首都だったクスコは、リマの現代的な様子とは違い、今でも街、人、共に“先住民色”が濃い。

 そしていつでも、どこかで誰かが働いている。それはもちろん、貧困ゆえ生活するためでもあるが、彼らは総じて働き者に見えた。そしてその印象は、とてつもない労力が必要だったであろう、急峻(きゅうしゅん)な尾根の上に空中都市と称されるマチュピチュを建設した、人々の勤勉さにつながった。

地元民には近くて遠い観光地

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