スウェーデンの王立科学アカデミーがノーベル物理学賞の授与を発表し、スクリーンに映し出された(左から)赤崎勇・名城大終身教授、天野浩・名古屋大教授、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授=2014年10月7日、スウェーデン・首都ストックホルム(AP)【拡大】
スウェーデンの王立科学アカデミーは7日、2014年のノーベル物理学賞を、省エネで長寿命の照明などに使われている青色発光ダイオード(LED)を開発した赤崎勇・名城大終身教授(85)、天野浩・名古屋大教授(54)、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(60)の3人に授与すると発表した。LEDの実用化に貢献し、次世代の光源として普及させ、私たちの生活を大きく変えたことが高く評価された。日本人のノーベル賞受賞は、12年の医学生理学賞の山中伸弥京都大教授(52)から2年ぶりで、計22人。物理学賞は10人となる。
「地球資源の節約にも寄与」
記者会見した赤崎氏は「半分サプライズで、これ以上の名誉はない」と喜びを語り、「(研究の)成否は考えていなかった。やりたいことをやってきた」と話した。中村氏はノーベル財団のインタビューに「ありがとうございます。信じられない」と喜びの言葉を述べた。
アカデミーは、授賞理由について「多くの研究者が失敗する中で3人は成功した。発明は革命的で、20世紀は白熱電球が照らしたが、21世紀はLEDによって照らされる時代になるだろう。地球の限りある資源の節約にも寄与した」と説明した。