仮想通貨ビットコインの取引所マウントゴックスで巨額のコインが消失した事件で、運営会社「MTGOX」(破産手続き中)が顧客の資金などを管理していた銀行口座から、約11億円が関連会社などに送金、流用された疑いがあることが2日、捜査関係者への取材で分かった。
MTGOX代表取締役のマルク・カルプレス容疑者(30)(私電磁的記録不正作出・同供用容疑で逮捕)が、運転資金に回したり私的に使ったりしていた可能性があり、警視庁は裏付けの取れた分について、業務上横領の疑いで再逮捕する方針。
警視庁は2日、カルプレス容疑者を送検した。「納得できない」と容疑を否認している。
警視庁によると、MTGOX名義の銀行口座では、顧客からの預かり金や同社の運転資金などが一括で管理されていた。
捜査関係者によると、この口座を管理していたカルプレス容疑者は、自身が経営する複数の関連会社などに約11億円を送金。一部は、カルプレス容疑者の自宅だった高級マンションの賃料支払いなどに充てられていたとみられ、私的流用の疑いがあるという。