男も「カンボジア産をタイ産と偽り、タイ政府に高値で買い取ってもらうために密輸を計画した」と供述した。また、ミャンマー国境でも同様の事件があったことから、政府関係者も動揺を隠せないでいる。
買い取り策はさまざまな場面で物議を醸している。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のフェイスブック利用率が世界一高いタイの首都バンコク。余剰在庫の増加と輸出の不振で倉庫使用料金が高止まりした今年4月ごろから、ソーシャルメディアのサイトで「カビや虫がわいた貯蔵米がひそかに市場に流通されている」と根も葉もない噂が書き込まれるようになった。
中でも、独自のプライベートブランド米を販売し、名指しで批判された仏系のディスカウントストア大手ビッグCスーパーセンターでは噂の火消しに躍起だ。6月下旬にはミャンマーに近い中部カンチャナブリ県にある貯蔵施設と精米工場に地元報道関係者を招いて、県職員立ち会いの下で精米ラインを公開。安全性をアピールするなど異常な事態となっている。