紙巻きたばこ販売数量【拡大】
日本財団会長の笹川陽平氏は、「たばこは千円にした方がよい」との持論の持ち主だ。笹川氏の提言を受け設立された「たばこと健康を考える議員連盟」が日本学術会議から聴取した試算では、たばこが1箱千円になれば喫煙人口が約14%減少。たばこ消費量は約半分になる一方で、税収は6兆円余りと4兆円以上の増加になるという。
試算どおりなら、増税は国にとってまさに“一石二鳥”。だが、生産農家やメーカー側には死活問題ともいえる大打撃となる。
たばこ産業の調査によると、今年の日本の成人男性の平均喫煙率は32.2%で、ピーク時(昭和41年)の83.7%に比べ45年間で51ポイント減少している。減少傾向は今後も続くとみられ、業界は採算性の向上に必死だ。JTが今年2月、国内で最も売れているマイルドセブンをメビウスと改称、ブランド刷新を図ったのも、世界展開をにらんだブランド力向上がねらいだった。
さまざまな思惑と事情が絡み合って変動し続けるたばこ価格。消費増税に伴う各メーカーの“価格配分”が今後どうなるか注目される。(阿部佐知子)