米中韓欧…混沌とする世界 “道義国家”日本の出番がやってきた (1/9ページ)

2014.2.9 07:10

 日本を見る目が変わってきた

 今、世界は混沌(こんとん)としております。米オバマ政権はいよいよ「死に体」化し、内政に行き詰まるのみならず、外交まで極端な弱腰に転じ、「世界の警察官」の役目を放棄する姿勢を見せ始めました。それを横目に、中国の覇権主義に歯止めがかからなくなってきています。

 中央銀行を欠くユーロは、EU内の格差拡大と求心力を損ね、今やロシアが中東問題を皮切りに国際舞台に躍り出てきました。クーデター粛清を軍主導で進める北朝鮮の中国離れに反比例して、韓国の中国へのすり寄りが目立っています。中韓が共に経済鈍化、内政不安を抱える中、ASEANの興隆が具現化しつつあり、中東やロシア・欧州の日本再興を見る目が変わってきたようです。

 こうした新しい動静の中、日本の対応策は選択幅が広がりそうな雲行きです。ノイジーな中韓とは距離を置き、露朝や極東以外の多国家と友好通商条約を多角的に結ぶと言った新展開も考えられる状況下にあるわけです。これまで進められてきた世界経済のグローバル化、すなわち経済の自由主義体制が崩れ、その流れは、各国の国家主導型経済へ向かい、当然の帰結として、諸国が自国中心主義へと転換を始めているととらえられましょう。その結果、覇権主義やゴリ押し経済主義が嫌われ、道義国家ジャパンの出番が来たのではないでしょうか。

日本が世界のリーダーの一角を占めるようになる可能性も

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