政府は今後も補助金制度の見直しなどを進め、引き続き財政赤字削減に努める方針だ。さらなる補助金削減による燃料価格上昇などが確実視されていることから、今年の同指数は3.2%上昇し、インフレが加速するとみられている。
MIERは欧州債務危機の例を挙げて財政健全化は必要だとし、政府方針に理解を示す。ただしその一方で、物価を注視しつつ慎重に健全化を図る方が中長期的に経済にプラスになると注文をつけた。
マレーシア中央銀行によると、同国の昨年の経済成長率は4.7%で、今年は外需回復で5~5.5%に加速するとみられている。MIER幹部は、国内ではインフレや賃金上昇圧力が強まるほか、通貨安傾向も続くとし、「厳しい1年になる」との見方を示した。(シンガポール支局)