山の斜面に並ぶ風力発電の風車=兵庫県南あわじ市(吉沢良太撮影)【拡大】
太陽光は雨や夜間では発電できず、風力は風の強弱に左右される。こうした発電の不安定さも弱点で、日本総研の藤波匠主任研究員は「原発や火力に代わり、国内の2割程度の発電を担う主要電源に育つのは難しい」と指摘している。
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■「先進国」ドイツ 電気料金高騰…国民に不満
2022年末までに「脱原発」を目指すドイツは、再生エネの発電割合が水力を含め2割超に達する再生エネの「先進国」だ。ただ、固定価格買い取り制度による電力会社の買い取り費用の膨張で電気料金が高騰し国民の不満が高まっている。
ドイツの電気料金を1ユーロ=140円で計算すると、13年では標準家庭で1カ月1万1600円。このうち再生エネ買い取りのために電気料金に上乗せされる賦課金は2200円だった。一方、買い取り制度が始まった00年の電気料金は5700円で賦課金は80円。電気料金は2倍に高騰している。国民の不満が強いのは、輸出競争力を保つため輸出企業などへの賦課金が1キロワット時当たり0.07円と優遇されていることだ。家庭向けは8.74円と100倍以上。企業優遇については欧州連合(EU)も「域内の公正な市場競争を阻害している」と批判している。
こうした声に、メルケル政権は、今年8月にも法改正などを通じて買い取り制度を修正する。すでに太陽光については13年末時点で3570万キロワットある発電容量が5200万キロワットに達した時点で買い取り対象から外すことを決めているが、さらに企業向けの賦課金を増額し、家庭向けの減額を検討する見通し。ただ、企業向けの増額は「雇用削減などにつながり経済に悪影響」などの声もあり、決着までには曲折が予想される。