日本のために今~エネルギーを考える~ 電力危機の真実(6)核燃料サイクル (1/4ページ)

2014.4.30 05:00

核燃料サイクルの中核施設となる日本原燃の六ケ所再処理工場=青森県(同社提供)

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 ■エネルギー安保に不可欠

 日本の原子力政策の中核をなす「核燃料サイクル」が岐路に立たされている。中核施設である「再処理工場」はトラブル続きで完成がたびたび延期され、高速増殖炉も実用化のめどが立たない。ただ、エネルギー資源に乏しいわが国にとって、原子力を「準国産エネルギー」として活用できる核燃料サイクルは、エネルギー安全保障上、欠かせない。余剰のプルトニウムを持たないという核拡散防止のためにも、サイクルを完成させる必要がある。

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 ■六ケ所再処理工場 操業へなお課題

 三沢空港から車で約1時間。下北半島の付け根に位置する青森県六ケ所村に、電力各社が出資する日本原燃の施設が集積している。今年10月、ここに新たな施設が加わる。使用済み核燃料から燃え残りのウランと新たにできたプルトニウムを取り出す再処理工場が完成するのだ。

 使用済み核燃料から取り出したウランとプルトニウムを原発の燃料として再利用する-。核燃料サイクルと名付けられた、この循環は国産資源に乏しい日本のエネルギー政策の根幹に据えられてきた。六ケ所再処理工場は、サイクルの完成に欠かせない重要施設だ。

 着工は平成5年。当初は9年の操業開始を予定していたが、再処理後の廃液を専用の炉でガラスと混ぜて固める「ガラス固化体」の製造試験でトラブルが続き、操業時期は20回にわたり延期された。昨年5月にガラス固化体の製造に成功し、ようやく完成時期が見通せるようになった。

 政府のエネルギー白書によると、日本のエネルギー自給率(22年)は原子力を除いてわずか4%。中国の91%、米国の68%、インドの74%、英国の65%、ドイツの29%などと比べ、極めて低い水準にある。核燃料サイクルの推進で原子力を「準国産エネルギー」として活用することは、エネルギー安全保障上も大きな意味を持つ。

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