日本と中国の財務当局の局長級協議が24日、東京都内で開かれた。中国は日本に対し、中国が設立を目指している国際支援の金融機関「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)への出資を求めたのに対し、日本は既存のアジア開発銀行(ADB)との役割分担が不明確として要請に応じなかった。
協議は中国側の呼びかけで行われた。日本側からは財務省の浅川雅嗣国際局長ら、中国側は財政省の鄒加怡国際局長らが出席した。
中国側は自らが提唱するアジアの発展途上国などのインフラ整備を資金面で支援するAIIBの設立意義などを説明、日本側に出資を求めた。
これに対し、日本側は、ADBと役割が重なる金融機関を創設すると、途上国はどちらに支援を求めるかの判断が難しくなるなどと説明。浅川国際局長は協議終了後、記者団に対し「われわれとしては、引き続き(AIIBの設立意義などに対して)慎重な考えを持っている」と説明。現在のままではAIIBの設立計画には参加できないとの考えを示した。