１～９月の訪日客２６％増、９７３万７３００人　羽田空港拡充など後押し

　政府観光局が２２日発表した今年１～９月の訪日外国人客数（推計値）は、前年同期比２６．０％増の９７３万７３００人だった。年間で１０３６万人と過去最高だった昨年を大きく上回るペースで推移し、１０月前半には１０００万人を超えたもようだ。観光庁は「通年では１２００万人台後半に達する可能性が高い」（久保成人長官）との見通しを示した。

　円安傾向のほか、羽田空港の国際線拡充や東南アジアの観光ビザ緩和などが要因。１～９月の累計では前年同期（７７３万人）に比べて約２００万人も上回っているうえ、１０月からは訪日外国人客向けの免税制度が拡充されており、引き続き大きな伸びが見込まれている。

　１～９月の国・地域別の内訳では、首位は台湾で前年同期比２７．０％増の２１２万９００人。２位は韓国で２．７％増の１９９万５８００人、３位の中国は７９．８％増の１７８万８６００人となり、もっとも大きな伸びを示した。東南アジアもタイ、マレーシアなどの６カ国合計で早くも１００万人を突破した。

　また、９月の訪日客数（推計値）は前年同月比２６．８％増の１０９万９１００人。２０カ月連続で前年実績を上回った。