安倍晋三首相が消費税再増税の延期を表明したことで景気の腰折れ懸念が後退、日銀の「2年で2%」の物価目標には追い風との見方が広がる。ただ日銀の一部には財政再建を先送りした政府への不満もくすぶる。蜜月関係だった政府と日銀の間に「すきま風」が吹く可能性も出てきた。
「(再増税延期は)政府・国会が議論し、決定されること」
日銀の黒田東彦総裁は19日の記者会見で淡々と語った。
しかし黒田総裁は今月中旬、国会に参考人として呼ばれ、追加緩和は再増税が前提だったと説明した。黒田総裁が再増税にこだわったのは、日銀と政府が2013年1月に結んだアコード(共同声明)があったからだ。
日銀は物価目標の早期達成、政府は財政健全化の推進をそれぞれ約束した。ある日銀幹部は「約束違反。(首相)官邸にはしごを外された」と憤る。