フィリピンは知的財産を保護する取り組みが成果をあげている。同国知的財産庁によると、2014年の偽造品や海賊版製品の押収額は前年に比べて7割増の133億2000万ペソ(約360億9700万円)に達し、過去最高を更新した。現地紙インクワイアラーなどが報じた。
同国は昨年4月、米通商代表部が年に1度作成する知的財産権の侵害に関して警戒を要する監視国リストから除外された。フィリピンは1994年から毎年、監視対象国となっていた。
知的財産庁幹部は、リストから除外されたことは、政府が知的財産に関する法整備を進め、偽造品や海賊版製品の摘発を強化するなど知的財産保護に向け、努力を続けていることが評価されたとみている。また、偽造品や海賊版製品の横行は、国の信用低下や投資の阻害要因にもなることから、今後も知的財産保護の普及啓発などで、一層の努力が必要との見方を示した。