企業の情報開示の効率化を議論する金融審議会の作業部会の初会合が10日、金融庁で開かれた。決算短信や有価証券報告書の重複解消などが論点となるが、会合では、情報量の確保を求める投資家と簡素化を求める企業の委員の間でやや“温度差”もみられた。同部会は今年度中に提言をまとめる。
上場企業は通期で、証券取引所上場規則の「決算短信」▽会社法の「計算書類・事業報告」▽金融商品取引法の「有価証券報告書」の開示を求められる。
これらの開示書類の重複項目を簡素化して企業の負担を減らし、投資家にも分かりやすくする狙いだ。また、多くの企業の株主総会の6月下旬の集中を緩和する方策も検討する。
会合では、川島千裕・連合総合政策局長が「労働組合は企業情報を分析し賃金交渉などに臨んでいる。情報の量・質を確保してほしい」と要望。個人投資家の立場から永沢裕美子・Foster Forum良質な金融商品を育てる会事務局長も「開示の量や質が落ちることはあってはならない」とした。