訪日客数が政府目標の2000万人に迫る中、次の課題の一つは、客足を地方へ向かわせることだ。国土交通省は2016年度から、地方空港に新規就航したり増便したりする国際線の着陸料を引き下げる方針。旅行会社も農水産物の産地と連携したツアーを企画し、地方への誘客を後押しする。大都市圏に偏りがちな観光消費の恩恵が全国に広がれば、地方経済の起爆剤になることが期待される。
国交省が着陸料を下げるのは、国が管理する空港のうち羽田、新千歳、福岡の3空港を除く仙台、茨城、広島、宮崎など25空港。地元自治体と国が着陸料を折半する新制度をつくる。自治体が新規就航や増便をする航空会社の着陸料を支援する際に国も同額を1年間負担。自治体が50%支援する場合、航空会社の着陸料負担はゼロになる。
訪日客の大多数は羽田、成田、関西の3空港から出入国しているのが現状だ。新制度には、アジアの格安航空会社(LCC)などが地方に就航する負担を軽減し、大都市圏以外を周遊する広域観光ルートを定着させる狙いがある。