日仏首脳会談、新高速炉の実用化加速 原子力協力推進で一致 (1/2ページ)

 安倍晋三首相はフランス・パリの大統領府で20日夜(日本時間21日未明)、オランド大統領と会談し、民生用原子力の研究開発で協力を進める方針で一致した。高速炉実用化への協力加速を柱に据える。会談後の共同記者発表で首相は、防衛分野で海上自衛隊と仏米英の計4カ国が合同演習を初めて実施すると明かし「意義深い」と歓迎。米領グアムなどアジア太平洋地域で行う。海洋進出を強める中国が念頭にあるとみられる。

 両首脳は、トランプ米大統領の登場で保護主義の傾向が強まっている状況を受け、自由貿易の重要性を確認。日本と欧州連合(EU)による経済連携協定(EPA)締結交渉の早期妥結に向けた連携も申し合わせた。

 オランド氏は5月に退任するため、両氏による首脳会談は今回が最後になる見通しだ。

 日本の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の廃炉決定を踏まえた原子力協定に関し、首相に同行している世耕弘成経済産業相がロワイヤル環境相と関連文書に署名した。高速炉に加え、核燃料サイクル政策での協力強化も明記した。両国はフランスが2030年代の運転開始を目指す実証炉「ASTRID(アストリッド)」の共同研究を進めている。両首脳は、フランス原子力大手アレバ側に三菱重工業などが出資するための署名式に同席した。

 会談で両首脳は、合同演習に関し「インド太平洋地域を自由で開かれた海域にする」との認識で一致。フランスのヘリ空母「ジャンヌダルク」などの練習艦隊による4月末の訪日を確認した。