【キッズデザイン新時代】「赤ちゃんの駅」モデルケースに 他自治体に波及する板橋区の取り組み (1/3ページ)

2017.6.5 10:35

乳幼児のお父さん向けプログラムで、子供と遊ぶ“イクメン”たち
乳幼児のお父さん向けプログラムで、子供と遊ぶ“イクメン”たち【拡大】

  • 児童館で乳児と遊ぶ母親たち。乳幼児親子向けの支援拠点へと児童館は生まれ変わった=東京都板橋区

 東京で一番住みやすい区を目指して-。この目標に向けた施策の一環としてキッズデザインにも熱心な取り組みを見せる東京都板橋区。乳幼児を連れた母親が気軽に寄れて、おむつ替えや授乳ができる公共スペース「赤ちゃんの駅」を整備し、2009年にキッズデザイン賞を受賞した。以来、4年連続でさまざまな施策が同賞を受賞しているほか、一連の取り組みは他の自治体にも波及するなど、モデルケースとしても注目されている。

 もとは職員の提案

 板橋区は、“東京で一番住みやすい区”の条件の一つとして「安心して子育てができるまちを目指してきた」(板橋区子ども政策課の椹木恭子課長)。

 「赤ちゃんの駅」は、そのための施策として考案されたものだ。もともとは職員の提案から生まれ、当時は先進的な取り組みとして評判だったという。

 乳児を連れて外出する際に、安心しておむつ替えや授乳をできる場所がない、という声は以前からよく聞かれた。そこで板橋区は、安心して気軽に利用できる場所として、区内の児童館や保育園に授乳スペースや粉ミルク用のお湯の提供などを行う環境を整備した。これが始まりだった。

子供の視点にも着目

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