IMFの対日声明、PB黒字化目標言及せず 先送り論容認か

2017.6.19 21:30

記者会見する国際通貨基金(IMF)のリプトン筆頭副専務理事=19日午後、東京都内
記者会見する国際通貨基金(IMF)のリプトン筆頭副専務理事=19日午後、東京都内【拡大】

 国際通貨基金(IMF)は19日発表した日本経済に関する声明で、政策に必要な経費を税収でまかなえているかを示す基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)を平成32年度に黒字化する日本政府の財政健全化目標に言及しなかった。税収の低迷などを背景に、政府・与党内では黒字化目標の先送り論が浮上している。IMFが先送り論を容認したと市場から受け止められる可能性もある。

 IMFは年1回、代表団を派遣して加盟国の経済や政策などを分析し、結果を声明として発表している。

 27年の声明では日本政府のPB黒字化目標について「財政政策を導く有益な支え」と評価。28年には「(黒字化目標など)財政健全化計画は楽観的な成長見通しに基づくべきではない」と注文を付けた。

 ただ、今回の声明では言及せず、景気変動など特殊要因を考慮した「構造的PB」について「対国内総生産(GDP)比で年平均0.5%改善させるべきだ」と述べるにとどめた。

 記者会見したIMFのリプトン筆頭副専務理事は「アベノミクスはプラスの成果をあげてきた」と評価。その上で構造改革が遅れているとして、労働市場改革を通じた生産性向上や賃上げを課題に挙げた。日銀の金融政策に関しては「緩和スタンスを維持すべきだ」とした。

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