長野県の白馬八方尾根リゾートにある標高約1200メートルの高原を独占するグランピング施設「スノーピーク フィールドスイート白馬・北尾根高原」が6月、4年目のシーズンを迎えた。新型コロナウイルス禍の中、海外旅行の代替として追い風に乗って着実に成長。コロナに対する政府の水際対策が緩和され海外旅行が事実上解禁された今シーズンは、顧客を引き留められるかの正念場となる。
夏のスキー場
かつて冬の定番レジャーとしてスキーヤーが押しかけたスキー場だが、令和2~3年シーズンの長野県内のスキー場利用者数はピーク時の約6分の1に縮小している。各スキー場が活路を見いだしているのが、雪のないグリーンシーズンだ。
北尾根高原でリフトを運営する八方尾根開発(白馬村)は、令和元年にアウトドア用品ブランド「スノーピーク」と提携してグランピング事業を始めた。
ターゲットはずばり富裕層で、3食フリードリンクなど付いて1人1泊7万7千円(1室2人利用)から。約1万5千平方メートルの空間を宿泊客最大8組17人で独占する。スノーピーク製の特注テントなどに滞在し、高級ホテル並みの食事やサービスを提供。テント内にはエアコン、蚊帳を装備し、敷地内に露天風呂、1室ごとの水洗トイレもあり、山の上とは思えない清潔感だ。
5月末に行われた体験会では、参加者自らつかみ取りしたイワナをその場で揚げるなどシェフが腕を振るった料理が提供され、それぞれに合わせた県産酒も堪能。場内の移動中も、作業中のスタッフが起立して挨拶してくれるなど、〝セレブ感〟を味わえた。
「待ち」から「攻め」
一昔前のスキー場は、高いだけで味がいまひとつなレストラン、機械的にスキーヤーをさばくリフト係員、というのが一般的なイメージだった。
福島県のレジャー施設「スパリゾート ハワイアンズ」の再建にもかかわった八方尾根開発の倉田保緒社長は「サービス最悪といわれたスキー場としては、相当思い切った挑戦だった」と振り返る。

































