群馬県の代表的な洋菓子「グーテ・デ・ロワ」。フランス語で「王様のおやつ」を意味するラスクで「ハラダのラスク」として全国的にも知名度は高い。
本店に行くと、その豪華さに驚くに違いない。まるで古代ギリシャの宮殿を思わせる白亜の建物は2004年に建てられ、「シャトー・デュ・ボヌール」(幸福の館)と名付けられている。店内には多種多様な高級洋菓子が並べられているが、やはり一番人気は「グーテ・デ・ロワ」だろう。
独自の生産ライン
ハラダのラスクの原点は、原田家のパン製造の歴史にある。初代原田丑太郎が1901年に群馬県高崎市に洋菓子店「松雪堂」を創業。52年にパン製造の有限会社原田本店に社名変更し、原田ベーカリーと呼ばれていた55年ごろには、余った食パンでラスクを作っていた。当時は鉄板に乗せて釜で焼き、砂糖を塗って袋詰めし、「原田のラスク」として売っていたという。
ラスクは、スライスしたパンにバターを塗り、グラニュー糖を振りかけ焼き上げる。簡単に作れそうだが、パンの発酵加減やラスクの焼き具合で全く違った食感になってしまう。