JR東海の旅客運輸収入【拡大】
経済効果に期待…戦略に政治の影響も
もっとも、その時間がなかなか読めない。東京-大阪間のリニア全線開通に要する総事業費は約9兆300億円と試算されており、計画の進捗(しんちょく)はこの巨額負担を「すべて自己資金でまかなう」(山田社長)JR東海の業績に大きく左右される。
実際、リーマン・ショック後の急激な景気悪化で売上高(単体)の8割以上を稼ぐ東海道新幹線の旅客需要が低迷。2009年度の新幹線収入が前年度比8%減と、民営化以来最大の落ち込みとなったことを受け、同社は10年に当初25年としていた開業時期を2年延期した経緯がある。
1円でもコスト減
日本の東西を結ぶ旅客輸送の大動脈として年間約1兆円の収入を上げる東海道新幹線は、他のJR各社がうらやむ「ドル箱」。だが1964年の開業からほぼ半世紀がたち、老朽化のリスクが高まっている。すでに過密ダイヤが組まれ、輸送力拡大による将来の大幅な料金収入の引き上げも容易ではない。