平成57(2045)年に全線開業予定のリニア中央新幹線の新駅(中間駅)をめぐり、古都・奈良で“内乱”が繰り広げられている。さらには京都も介入し、日本を代表する二大古都が互いのメンツをかけてぶつかる構図。
中間駅設置が「奈良市付近」とされる奈良県内では、奈良、大和郡山、生駒の3市が参戦。一枚岩になれない奈良側に対し、誘致をあきらめず、10月に議員連盟を発足させた京都勢には強力な援軍が。橋下徹大阪市長だ。
橋下氏は、近畿で唯一関西広域連合に加入しない奈良県を引き合いに「いないうちに話をどんどん進めては」と挑発する。30年以上先の未来図をめぐる攻防は…。
「ずるい」京都、挑発する橋下市長
リニア中央新幹線をめぐっては、国が昭和48年に基本計画を決定。平成23年に定めた整備計画では、東京から甲府市付近を経由、奈良市付近を通過して大阪に到達するルート案が示された。