「5Sの歌」を新人社員の前で熱唱する2年目の社員ら(大日本スクリーン製造提供)【拡大】
この歌の題名は「5Sの歌」。創立十周年を迎えた昭和28年10月の記念式典で、当時社長だった故石田●(=徳の心の上に一)次郎氏が、自社の進むべき道を示す社是として「5Sの信条」を発表した。
「5S」とはスクリーンの頭文字にちなんで策定したスローガンで、Service(奉仕)、Safety(確実)、Speedy(迅速)、Saving(節約)、Study(研究)のこと。
この5つの「S」の下に全社員が団結し、“世界のスクリーンになる”という夢に向かって邁進(まいしん)するという願いをこめたものだ。
歌い手のささきいさおさんもほれ込んだ?
半導体製造装置で世界市場に進出した同社は急速に成長。これに合わせるように、昭和39年には経営理念「思考展開」を制定。同時に「企業理念」も策定し、企業のキャッチフレーズもつくった。
しかし、その急成長のカゲで、「5S」精神は社員の意識から次第に薄れていった。企業規模が大きくなって、“原点”を見失うことはよくあることだ。「5Sを言えない人間が社内にいるのではないか」。同社幹部が心配するほどだったという。