「5Sの歌」を新人社員の前で熱唱する2年目の社員ら(大日本スクリーン製造提供)【拡大】
しかし、転期がやってくる。こうした危機感が高まり、平成16年、同社は経営理念とともに、改めて「5Sの信条」の共有を打ち出し、この社員歌の制作に取りかかった。
当時のキャッチフレーズが「Synchronize!(シンクロナイズ)」だったことから、作曲にアテネ五輪の日本シンクロナイズドスイミングチームの競技曲を手がけた作曲家、大沢みずほ氏に白羽の矢がたった。
そして、歌うのは「力強く、社員の背中を押す歌い手がいい」と、男性歌手の中から選考。多くの候補者から絞り込んだのがささき氏だった。
ささき氏は、何よりもあの体の震えるような宇宙戦艦ヤマトの主題歌で、社員を鼓舞するには申し分ない。幅広いファンに絶大な人気があり、それが決め手になった。
レコーディングは1日かけて行われた。ささき氏は何度も歌い直すこだわりようで、社員も参加して、ここに“渾身(こんしん)の一作”が誕生した。