「ものづくりを含めて、『花王』テイスト」(沢田社長)が根付いた自社ブランドに、別の色を取り入れようと、花王はカネボウを傘下に収めた。
「カネボウらしさをなくすと買収した意味がない」と、花王はカネボウの独立性を常に尊重してきた。花王はカネボウを子会社化した後も、カネボウの労働組合の存続を認めたほか、研究や生産、販売部門も別々の組織としてきた。カネボウらしさを保つため、独立性を維持するという花王側の“遠慮”の表れだった。
破談のしこりは今も
かつて旧カネボウは、事業多角化の失敗で平成15年に花王と化粧品事業の統合方針を発表した。
だが、旧カネボウ労働組合は、労組がない花王の傘下入りに強く反発。統合方針は破談となり、旧カネボウは産業再生機構の支援を選択した。