【底流】花王、真の統合へカネボウに大なた 「白斑問題」転機となるか (4/5ページ)

2013.12.10 06:00

 花王は徹底した品質管理システムや、顧客からの情報を吸い上げる仕組みを持つ。だが、独立性を尊重するあまり、カネボウ側の製品には、花王のシステムが全く生かされていなかった。夏坂社長のざんげは、両社の一体化が果たされていれば、早期に改善が可能だったという問題の本質を浮き彫りにした。

 回収後1カ月で対応

 問題を重くみた花王は“遠慮”をぬぐい去り、急速に一体化へ舵を切った。

 自主回収発表のわずか1カ月後には、花王とカネボウの品質管理部門を一体化。続いて研究・生産態勢の一体化も発表し、花王によるカネボウの取り込みを加速した。

 迅速な危機対応が可能だったのは、かねてから沢田社長がカネボウの独立経営に対し、問題意識を抱えていたからだ。

ただ、改革に向けた道のりは決してスムーズではない

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