【開発物語】サントリー酒類「-196℃ ストロングゼロ〈DRY〉」 (7/8ページ)

2014.1.13 05:00

マイナス196℃の液体窒素でレモンを凍らせる(右)。その後、専用機械で丸ごと粉砕してパウダー状(左)にする

マイナス196℃の液体窒素でレモンを凍らせる(右)。その後、専用機械で丸ごと粉砕してパウダー状(左)にする【拡大】

  • 昨年末に放映開始した「ー196℃ストロングゼロ〈DRY〉」の新CM。部下役の男性を連れた天海祐希さんは、食事と良く合う“ドライな飲み口”に満足の表情(サントリー酒類提供)
  • ストロングゼロの開発を担う井島隆信さんと川本憲良さん、神津早希さん(左から)。週1回集まり、試作品や既存品の改良について議論する=川崎市中原区のサントリー商品開発センター

 競合社も負けてはいない。ビール最大手のアサヒビールは、アルコール分を3%に抑えた低カロリーの「すらっと」など約10ブランドを幅広く展開。サッポロビールは、昨年4月に限定発売したしょっぱい味の「男梅サワー」が予想を超える人気を呼び、通年販売に切り替え業務用シロップも発売した。

 12年のビール類の課税出荷数量は前年比1.0%減と、過去最低を8年連続更新したが、対照的にRTDの市場規模(サントリー推定)は同4%増え、約21億700万本(350ミリリットル換算)と活況だ。

 サントリー広報は「『強め志向』と『甘さ志向』の二極化でファン層が広がっており、13年も市場規模が3%拡大」したとみる。

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 ≪FROM WRITER≫

 「アイ、アム、ストローング!」

 プロレスラーの蝶野正洋さんが力強い雄叫びを上げる「ストロングゼロ」発売当時のテレビCMは、アルコール分8%の頼もしい飲み口とともに、今なお鮮烈な印象として残っている。それだけに今回の取材で意外に感じたのは、シリーズの販売拡大を支えたのが女性ファンの広がりだったということだ。

 2011年以降、その女性ニーズに着目して果実感を打ち出し、CMに女優の天海祐希さんを起用した。サントリーは「ストロングゼロシリーズの『転換期』」(広報)と位置付けている。さらに昨年、ビールとの合わせ飲みという需要創出を目指してDRYを発売し、「飛躍期」を迎えたという。

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