通商問題“後押し”
自動車以外にも、シェールガスなどのエネルギー関連で鋼管需要が発生。JFEスチールの林田社長は「国内で素材を作って海外で最終製品という垂直分業のスタイルは継続的に発生してくる」と指摘する。
鉄鋼業界はアンチダンピングなどの通商問題も抱える。鉄連によると、現在調査中も含めて9カ国24件を把握。そのうち13年に入ってからだけでも7件に達した。
鉄連の友野会長は「直接的なダメージはあまりないものの、健全な貿易を損ない、当該国の産業競争力もそいでいる」と説明する。日本の鉄鋼業界にとっては、見過ごすことができない問題だが、通商問題を起こさない現地生産が進む契機の一つとなっているともいえる。
今後も海外現地生産化の動きは加速しそうで、国内外での生産態勢の最適化が求められる。(兼松康)