【開発物語】森永乳業 アイス「MOW」 濃厚なミルクと「なめらかな食感」 (4/7ページ)

2014.1.20 05:00

2003年3月に発売された初代MOWミルクバニラ

2003年3月に発売された初代MOWミルクバニラ【拡大】

  • 森永乳業の分析センターで行われている細菌の検査。食品の安全には万全を期している
  • 森永乳業ブランドのアイスクリームを製造する冨士乳業の工場
  • 2013年6月にリニューアルされたMOW濃厚ミルクバニラ
  • MOWの開発を担う(左から)宇田川史郎さん、井上恵介さん、斎藤達哉さん、鈴木幸世さん

 製造工場でも工夫が施されている。アイスの製造ラインは、ワンフロアですべての工程が終わるのが一般的だ。しかし、モウを製造する専用ラインのある森永乳業の関係会社、冨士乳業(静岡県長泉町)では、上層階で原料を濾過(ろか)、殺菌、フリージングなどの作業をし、下層階で紙カップに入れて凍結させる。一般的な製造ラインでは、パイプに入れた原料を力を加えて水平方向に移動させるが、冨士乳業のラインは「重力」で上から下に原料を移動できる。「素材は生き物。余計なストレスを与えず、アイスの組織を壊してしまう行為を徹底的に排除したい」(井上さん)からだ。

 ミルクの濃厚さを深める努力は今も行われている。昨年6月に実施したリニューアルでは「モウ 濃厚ミルクバニラ」の乳脂肪分を従来の8.0%から9.0%に引き上げた。開発陣のミルクの素材を引き出すための挑戦は続く。

                   ◇

 ■味づくりやコスト抑制に腐心

 ≪TEAM≫

 神奈川県座間市にある食品総合研究所に勤める井上恵介さんと、部下の斎藤達哉さん(30)の仕事は、アイスの試食から始まる。

 自社の試作品や他社製品など、カップに入ったアイスを午前中に多いときは10個ほど食べる。試食は午後にも続く。井上さんも斎藤さんも昼食を控えめにして食事の量を調節して健康維持に努めている。

 斎藤さんは、工場での品質管理などの担当から、昨年11月にモウの開発担当に変わったばかり。次のモウのリニューアルでは、井上さんから斎藤さんにバトンタッチされる予定だ。斎藤さんは「今までの苦労話を聞いており、モウの理想を引き継いでいきたい」と意欲的だ。

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