大飯原発の敷地内断層に調査指示が出たのは、24年7月。焦点は、敷地内を南北に走る「F-6断層」が、活断層かどうかだった。
2年前に旧原子力安全・保安院が活断層ではないと評価していたが、東日本大震災を受け、改めて調査し直すことに。そして24年11月、専門家調査団による初の現地調査が行われた。これが、1年余にわたる「規制委劇場」の始まりだ。
巨大な穴掘るも…
F-6断層をめぐる最初の物言いは、敷地北側で見付かった地層の「ずれ」。このずれは断層なのか、単なる地滑りの跡なのか。エンドレスの議論が始まる。渡辺満久・東洋大教授は「断層説」、岡田篤正・京都大名誉教授は「地滑り説」を主張。この2人こそ、「規制委劇場」の主役だ。
24年11月に続き、12月にも現地調査が行われるものの、議論は全く進まない。さらに、規制委は敷地南側にも地層を調べるための試掘溝を掘ることを指示。関電は長さ70メートル、幅50メートル、深さ40メートルもの巨大な“穴”を掘る工事に着手。「休日も含め、昼夜2交代で掘削」(幹部)した。