電子マネーをめぐっては、01年にサービスを始めたソニー主導の「Edy(エディ、現・楽天Edy)」やJR東日本の「Suica(スイカ)」などが先行していた。
“後発組”となったイオンは、電子マネーの決済端末機に着目した。当時の端末機はそれぞれの電子マネー専用だったが、イオンは競合する複数の電子マネーに対応した端末機を開発。これをイオングループの店舗に設置したほか、牛丼チェーンの吉野家やファミリーマート、ビックカメラなど、業種業態を問わず加盟店を増やしていった。加盟店にとっては、ワオンのメーンユーザーである女性客の来店増や、店に置く釣り銭が減らせるなどのメリットがある。
この戦略が功を奏し、利用者が爆発的に増加。14年1月末現在の累計発行枚数は3840万枚に達し、利用可能な端末機は自販機や携帯型端末を含めて約17万5000カ所に及ぶ。発行枚数は「14年前半には4000万枚を超える」(イオン)見込みで、スイカの4588万枚(14年2月末現在)が視野に入る。上山本部長は「さまざまな企業などとの提携により、ワオンが幅広く使える世界を作ることを優先した」と話す。