アジア台頭
同時に、アジアの繊維メーカーの技術力が飛躍的に高まったことも背景にある。中国の盛沢盛虹は多品種・小ロットに対応した生産設備を導入し、機能性へ舵を切り始めた。大量生産によるスケールメリットの追求から、高付加価値化に戦略転換するためだ。
また韓国のヒュービスも、ペットボトルを再利用した機能性繊維を韓国代表のユニホームに提供するなど、環境面での技術力をアピールする。日本が持つ素材技術の優位性は脅かされ、久保社長も「韓国や台湾メーカーの追い上げはある」と警戒する。
ナイキやアディダスは「素材提供先とは短期契約を結び、安価で高品質な素材を効率よく提供できるよう、素材メーカーの選別を徹底している」(業界関係社)という。品質の良さだけでは勝負できない厳しい市場で、さらなる競争激化は必至だ。