昨秋に関東地方の小さな営業所に立ち寄ったときのことだ。たまたま昼休みで若い男性社員が1人で留守番していた。しばらく雑談して帰るとき、その男性社員は「お客さんから電話があったらいけないのでお見送りできません。ここで失礼します」とあいさつ。あえて建物の外まで見送ることをしなかったことに対し高橋社長は、営業現場で顧客第一主義を貫いた若い社員の姿勢を喜んだ。
今年1月には、高橋社長が直接メールで声を聞きたいと呼びかけたところ社員からのメールが200件以上に上ったという。
「あいつが悪い」「あの部署が悪い」という内容が多かったが、高橋社長が「分かりました。でも、あなたにできることはないんですか」と返信すると、「やってみます」と反応が寄せられるという。
こうした直接対話の意味について、高橋社長は「てめえでね。きちんと責任を持って仕事する強い気持ちの社員を増やしたいんだ」と力を込める。