製紙大手5社の2014年3月期連結決算が15日出そろった。円安による輸入紙減少で需要が増え、全社が増収を確保した。ただ、原燃料高騰に伴う情報用紙などの価格修正の進展度合いによって利益面では明暗が分かれ、営業増益を確保したのは上位3社にとどまった。
最大手の王子HDは、段ボール原紙や段ボール製品の販売量が増加し、売上高が過去最高となった。チップやパルプといった原材料価格の高騰が重しとなったが、価格修正を進めて営業利益も前期を上回った。
日本製紙は情報用紙に加え各品種の価格修正が奏功。11年3月期以来、3年ぶりに増収を確保した。原価改善や労務費削減、停止設備の固定費削減といったコストダウン効果もあり、営業利益、最終利益ともに増益を達成した。
大王製紙は、好調な紙おむつ事業による販売増と、コストダウン策などで、原燃料価格の上昇分を吸収した。
一方、北越紀州製紙と三菱製紙は印刷用紙の2度にわたる値上げなどで原燃料価格高騰分をカバーする見通しだったが、値上げの時期が遅れて収益改善が進まず、それぞれ営業減益となった。
15年3月期は印刷用紙を含む情報用紙の値上げ効果がフルに発現することで、5社とも増収営業増益を見込んでいる。