25年3月期のうちに稼働率の低下に苦しんでいた大型の液晶パネルを生産する堺工場(堺市)を台湾・鴻海(ホンハイ)精密工場との合弁にして連結対象から外したほか、3千人規模の希望退職を実施。さらに海外工場を閉鎖するなどリストラを進めてきた。また管理職は24年4月から、一般社員は同5月から給与を削減していた。これらのリストラで固定費負担が軽くなったことで利益を押し上げたといえる。
のど元過ぎた?
黒字転換と液晶パネルの取引先拡大などで再生への第一歩を踏み出したかにみえるシャープ。だが、意外にも高橋社長は現状に危機感を募らせているという。
関係者は「今春で社員の給与削減が終わり、黒字化もしたことで危機的状態を抜けたと勘違いする社員が増えている。真の再生までの道のりがまだ遠いことを知る高橋社長は、表面的な業績回復で社員の危機意識が薄らぐことを心配している」と打ち明ける。