レースと一体の車作りを目指してきたフェラーリにおいては、F1に関する施設も注目される。レーシング部門の拠点である「ジュスティオーネ・スポルティーヴァ」では、F1マシンを専門に担当する、先進のテクノロジーを誇る製作エリアが置かれている。ファクトリーの近くには、全長2976.41メートルのクローズド・サーキット「フィオラーノ・サーキット」が設けられており、F1マシンやGTカーなどのテストに使用されている。
◆サーキット場を完璧に再現
「F1風洞実験施設(ガレリア・デル・ヴェント)」は、1997年に“フォーミュラ・ウォモ”プログラムの一環として建てられた。巨大なチューブ状にデザインされた個性的な建物は、イタリアで最も著名な建築家の一人であるレンツォ・ピアノ氏が手掛けたもの。ファクトリーゲートを入ると間もなく現れるその存在感は、敷地内でも際立っている。この施設の送風装置は、あらゆる種類の風を自由自在に作り出すとともに温度も0.5度まで調整できるよう設計されているという。乱気流や、空力特性面からスタイリングを分析するための空気の流れを発生させるなど、世界トップレベルの空力データ分析が可能であるばかりでなく、強度や圧力を計測するシステムも装備。実験室にはローリング・ロードも用意され、送風装置とともにサーキットでの状況を完璧にシミュレートすることも可能としている。