「ゼロ・エネルギービル」競争本格化 大手ゼネコン、20年に商業化へ (2/5ページ)

2014.7.14 06:39

 大林も4月に技術研究所(東京都清瀬市)本館のZEB化工事が完了し、第1号に向け秒読み段階に入った。本館は常時200人の研究者が働く大規模な建物で、両隣のビル屋上に太陽光発電パネルを設置。担当者は「20年の商業化を目指すとなれば、17年ぐらいまでに1棟確保したい」と意気込む。

 竹中工務店は、04年に完成した東京本店社屋などでZEB化への取り組みを進める。東日本大震災後に太陽光発電パネルを設置するなどして、13年度の年間エネルギー消費量は、05年度比で45.1%減になった。

 高井啓明設計本部専門役は「Nearly(ほぼ)ZEBを目指す」と意気込む。今後は、地中熱や太陽熱を活用したエネルギー効率を高める技術に磨きをかける。

 清水は「郊外型」

 ただ、都市型ZEBのハードルとなっているのが、太陽光発電の設置場所だ。高層になるほど屋上の設置場所は限られ、エネルギー創出に限界がある。

「エネルギー消費を無理に減らして『人が我慢する』のはZEBではない」(鹿島建設幹部)

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