チューインガムの販売額【拡大】
日本チューインガム協会によると、フルーツ系の商品を買う若年層が減ったこともあり、13年のチューインガムの国内販売額は前年比7.9%減の1220億円に落ち込んだ。
気分転換の効果や機能性アピール
調査会社の矢野経済研究所は「単価の高いボトル入りタイプが全体的に不振。食べきれるグミや錠剤型(タブレット)の菓子が好まれる一方、かんだ後にごみとなるガムが若年層を中心に敬遠されている」(大篭(おおごもり)麻奈研究員)と分析。モンデリーズの川鍋氏は「ガムは平日に働きながら味わう人が多い傾向にあり、労働者人口の減少が響いた」と指摘する。
一方、ロッテの独自調査によると、スマホ利用者の急増がガムの購入減につながっているという意外な結果が出た。「スマホのゲームやメールなどに集中するあまり、それまで電車の中でガムを楽しんでいた人の購入量が減った」(広報室)。通勤・通学時はガムを味わう典型的な場面の一つだけに、スマホの影響は小さくないという。このためロッテは、アプリ(応用ソフト)に連動した特典を用意するなど、スマホ利用者の取り込みに乗り出した。