新事業推進本部が取り組む5分野【拡大】
「電子新材料」創出も
このため12年度からの中期経営計画で、帝人は段階的に「帝人テクノプロダクツ」など一部事業会社を統合。鈴木純社長が就任した4月には新事業を担う部門にあった独自技術の開発機能を「技術本部」に移管し、新事業推進本部はグループ内の技術・製品を生かす事業の立ち上げに集中できる体制を敷いた。
新事業推進本部は各事業の営業などに同行して顧客のニーズを情報収集。ヘルスケアのほか、太陽電池の発電効率を高めるナノ粒子の開発に取り組む「電子新材料」など計5班が新事業創出を進めている。
今後は骨粗鬆症治療薬の販路などを生かすため、高機能繊維事業の技術を利用したサポーターの開発も検討する。河端氏は「シート状接着剤は技術の融合だったが、これからは帝人の製品を一貫したシナリオで並べて市場を開く。グループ内で不足している部分は、外部との提携も考える」と融合の範囲を広げていく方針だ。
野村証券アナリストの岡嵜茂樹氏は、「グループ内の(技術などの)資産をより活用できる体制は評価できる。(営業所を統廃合した)米国の在宅医療事業など課題がある中で、融合を実現できるか注視している」と話した。(会田聡)