観光庁の推計によると、日本で外国人観光客が免税対象品以外も含めて使った買い物代は13年が推定約4600億円。14年1~9月の累計は約5000億円と既に前年を上回った。1~9月でみると全体の4割強を中国人が占め、「爆買い」とも称される爆発的な消費行動はまさに突出している。
日本の免税マーケットは数年前の時点で千数百億円との推定もあり、大きくはない。ただ、東京五輪が開催される20年に2000万人の外国人観光客の誘致を目指す日本政府の取り組みは着実に成果を挙げ、訪日外国人観光客は前年比3割程度のペースで伸びており、日本も世界で有数の免税マーケットに育つ可能性がある。
その過程では12年時点で世界7位の新羅免税店を含めた韓国勢にとどまらず、他の海外勢もこぞって日本戦略を強化するだろう。日本の小売り企業で世界のトップ10に入る免税業者はなく、世界の免税マーケットでは出遅れており、誘客のノウハウも見劣りする。免税ビジネスのプロを迎え撃つための体制を早急に整えなければ「鳶(とび)に油揚げをさらわれる」事態に慌てふためくことになりかねない。