“原発王国”関電のプライド「当社はパイオニアだ」 廃炉時代に模索続く (3/5ページ)

2015.4.4 17:10

美浜1号機の試送電の成功を伝える大阪万博会場の電光掲示板=昭和45年8月8日(関西電力提供)

美浜1号機の試送電の成功を伝える大阪万博会場の電光掲示板=昭和45年8月8日(関西電力提供)【拡大】

  • 関西電力が廃炉を決定した美浜原発の1号機と2号機(手前から)=福井県美浜町

 一時は中部電力管内にも営業の攻勢をかけ、「トヨタ自動車グループに電気購入先の乗り換えを勧めに来た」(中部電関係者)との情報もかけめぐった。「手を抜いたら関電に取られてしまうという恐怖感があった」。元中部電幹部はこう話す。

 ただ、“原発依存”の経営戦略は福島第1原発事故のため裏目にでた。原発停止の長期化で、代わりにフル稼働する火力発電所の燃料調達コストが急増。その影響で関電の電気料金は上昇。昨年末に申請した値上げ幅で再値上げされると、全国最高水準となる計算だ。すべての解決は原発の再稼働にかかる。「原発の再稼働に全力で取り組む」。八木社長が繰り返すのもそのためだ。

 新時代の模索続く

 「将来も原発の規模は一定程度必要。今も建設したい気持ちは変わっていない」

 3月17日に行われた美浜1、2号機の廃炉決定の発表。関電の担当者は、後継機の新設に意欲を示した。

美浜1号機は運転開始から40年となる平成22年に10年間の…

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