ストロトベック最高財務責任者(CFO)は「(A6やA8など高価格帯の)C、Dセグメント(中・大型車)にフォーカスし、価格は競合他社並み、場合によっては、より高く設定できているためだ」と解説する。
設計の標準化と主要部品を共通モジュール化する戦略「MLB」の効果も見逃せない。
縦置きエンジン搭載車が対象で、00年代後半からA4やA5などに採用。これにより、開発・生産コストの削減に加え、市場のニーズに合わせてさまざまな製品を開発することが可能になった。その思想はVWが力を入れる「MQB」にも発展している。
高級車で2強対決
ただ、ストロトベック氏は「(利益は)新しい技術に投資する」と強調する。今後5年間の投資額は240億ユーロ(3兆1265億円)を予定。将来の成長に向け、自動運転をはじめとする先進技術や新型車の開発に充てる。