ソフトバンク参入で激変した市場 業界にADSL“旋風”巻き起こした孫社長の執念 (4/5ページ)

2015.4.28 06:36

ソフトバンクは従来の半値でADSLサービスに参入。モデムを無料で配り、シェアを伸ばした=2002年10月、東京都渋谷区(同社提供)

ソフトバンクは従来の半値でADSLサービスに参入。モデムを無料で配り、シェアを伸ばした=2002年10月、東京都渋谷区(同社提供)【拡大】

 総務省の調査によると、ソフトバンクは、14年12月末のモバイルサービス全体のシェアは、29.4%となり、KDDIの28.4%を抜いて2位に浮上した。ドコモの42.2%には及ばないものの、15年3月期の連結営業利益は9000億円を見込み、14年3月期に続くドコモ超えを確実にした。競合他社も「サラリーマン社長にはできない決断力を持つ」(NTT幹部)と、その手腕を評価せざるを得ない。

 商社も大きな役割

 一方、通信自由化に総合商社が果たした役割は大きい。商社の多くは自由化後に設立された新規通信事業者にまんべんなく出資し、人材も投入。その後の株式上場や再編によって100億円以上の利益を手にした。

 後にジュピターテレコム(JCOM)の初代社長に就く西村泰重(79)も住友商事の情報産業企画開発室で、通信自由化による新市場創出を新たなビジネスチャンスとみていた。

 郵政省(現総務省)は1993年春にCATV関連法を抜本改正。50%以上の地元資本や営業区域の限定を課していた規制がなくなり、30%未満とされていた外資規制も撤廃された。

設備投資の優位性が揺らぎ始めているのも事実

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