会見に臨むタカタの高田重久会長兼社長=25日午後、東京都港区(川口良介撮影)【拡大】
米国などで少なくとも8人の死者を出している欠陥エアバッグ問題で、公の場から姿を消していたタカタの高田重久会長兼社長が株主総会を開いた25日、突然の記者会見を東京都内で開いた。一連の問題発覚後、高田氏が記者会見を開いて自ら説明するのは初めて。記者団からは世界各地にリコールを拡大させた経営責任を問う声が相次いだ。
≪創業者から数えて3代目に当たる高田氏。対応の遅れに加え、表舞台で説明しようとしない消極的な姿勢に批判が強まっている。マスコミ会見をようやく開いた経営トップはリコール問題について謝罪を始めた≫
高田氏 「本日は急なご案内になり申し訳ない。直接お話したいと思い急遽(きゅうきょ)会見を開いた。リコール対応について。事故でお亡くなりになった方々にお悔やみ申し上げる。またご心配、ご迷惑をおかけした皆様にたいし改めておわびを申し上げる。本当に申し訳ない。自動車メーカー、当局と調整しながらリコール対象の拡大など予防的措置を取り、原因究明、再発防止策など安全確保に注力してきた。プレスリリースなどを通じて適切な説明に努めてきたが、直接説明する機会がなかったことも事実だ。株主総会をおこなった本日、経緯と現状をご報告したい」