会見に臨むタカタの清水博品質保証本部長(手前)と高田重久会長兼社長=25日午後、東京都港区(川口良介撮影)【拡大】
《欠陥エアバッグのリコール(回収・無償修理)をめぐり、初めて会見を開いた高田重久タカタ会長兼社長。ただ問題収束に関する具体的な説明はされず、詰めかけた報道陣から厳しい質問が飛んだ》
《タカタはエアバッグの不具合の原因との指摘もあるガス発生剤「硝酸アンモニウム」の使用を今後も継続する方針を示しているが、安全性について合理的な説明はなされていない》
--(硝酸アンモニウムを使用する)現在提供している製品は「自信を持っている」と繰り返すが、(エアバッグの不具合に関する)根本的な原因が分かってない。なぜ安全といえるのか
高田氏 「われわれが硝酸アンモニウムを採用したのは10年前だが、その前から導入を検討し、安全安心の観点から導入を進めてきた。例えば、ぜんそくの方への影響が少ないといった側面もあり、使用してきた」
清水博品質保証本部長 「ご心配されていることは理解できる。過去のリコールでは、α事案(原因が特定されているリコール)とβ事案(原因が特定されていないリコール)がある。α事案は製造上の問題で、すべて対策を打ってきた。β事案は、まだ真の原因究明に至っていないが、(不具合が発生している)ガス発生装置を回収し、第三者機関の解析結果から、高温多湿の環境で長期間さらされたことなどの複合的な要因で不具合が発生すると分析された。第三者機関の解析では、硝酸アンモニウムは、あらゆる環境試験でも不安定と認められなかった」