“電力戦国時代”の様相 打倒東電、関電も越境「奪われた分は取り返す」 (4/5ページ)

2015.7.12 07:01

新電力の洸陽電機の太陽光発電設備。発電施設を整え供給力を確保している=兵庫県淡路市(洸陽電機提供)

新電力の洸陽電機の太陽光発電設備。発電施設を整え供給力を確保している=兵庫県淡路市(洸陽電機提供)【拡大】

  • 日本卸電力取引所でモニターに映し出された電力の取引画面=東京都港区

 一方、関電も自社エリアでは携帯電話大手3社、エリア外では大手3社のうち1社に絞った提携を模索しており、中部電も携帯会社などの提携を進める。関電幹部は「自社エリアで奪われた分は、別のエリアで取り返す」と強調し、越境の顧客争奪戦が本格化している。

 不透明感

 電力事業の自由化が着々と進むなか、不透明な部分も残されている。

 家庭向け電力小売りの自由化へのカウントダウンが進む今も、新電力は家庭向けの詳細な料金プランを公表できない状況にある。

 現在、送電線などの設備は大手電力会社が持っているため、新電力は利用料を払って送電線を借りる必要があるが、その利用料が定まっていないためだ。

 経産省は、送配電網の利用料について7月末までに認可申請するよう大手電力会社に求める。申請段階である程度の価格帯はわかるが、具体的には「申請の審査を経て年内には決まるだろう」(担当者)。明確な使用料が決まるまで料金プランなどもきっちり打ち出せないのだ。

 大手電力会社の電気料金についても将来的な不確定要素がある。

つまり、競争環境が十分と認められなければ…

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