上場の記念式典で鐘を鳴らす日本郵政の西室泰三社長=4日、東京証券取引所【拡大】
日本郵政と傘下のゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の日本郵政グループ3社は4日、そろって東京証券取引所第1部に上場した。3社の初値、終値はいずれも売り出し価格を大幅に上回り人気ぶりを示した。2007年の民営化以来、8年を経て政府株式を市場に放出。名実ともに民間企業の一歩を踏み出した。
3社の初値は日本郵政が17%高の1631円、ゆうちょ銀が16%高の1680円、かんぽ生命が33%高の2929円といずれも売り出し価格を上回った。同日午前の記者会見で、西室泰三社長は「期待以上の価格」と順調な滑り出しに笑顔を見せる一方、「重い責任を負った」と述べた。
西室社長は「これまで民営化といっても政府100%の会社だった。上場をもって(民営化は)後戻りできなくなった」と述べ、民間企業への脱皮を宣言した。
上場によって政府の日本郵政グループへの関与は徐々に薄れることになり、政治で揺れ動いた民営化路線はようやく前に動き出した。3社合計の株主が170万人を超える規模となり、個人投資家の裾野が広がったことで、「貯蓄から投資へ」を目標とする政府も歓迎。高市早苗総務相は「企業価値をさらに向上させ、国民に民営化の成果を実感してもらえる経営を期待している」との談話を発表した。